当院の大腸内視鏡検査の特徴 Feature
麻酔を併用する大腸内視鏡検査
軽い鎮静剤を使用してほぼ眠った状態で肛門から大腸カメラを入れて検査します。
そのため、ほとんど苦痛を感じません(個人差があります)。
「以前にひどい目にあった」「とにかく大腸カメラは怖い」という方に注射での麻酔を併用することをお勧めします。
できるだけ苦痛の少ない検査
当院の内視鏡検査は全て、内視鏡専門医の資格を持つ院長が行います。
大学病院でESD(粘膜下層剥離術)・EMR(粘膜切除術)を行っていた経験と技術から的確で苦痛の少ない内視鏡検査を行っております。
「内視鏡検査を初めて受ける」「どうしても大腸カメラが苦手だ」という患者さんにも安心して検査を受けていただいておりますので、ご不安なことがございましたらお気軽にご相談ください。
内視鏡用炭酸ガス送気装置を使用しての検査
内視鏡検査は腸管内に空気を注入し内腔を広げ、粘膜を観察します。しっかり広げたほうが死角がなくなり見落としが減少します。しかし注入量が多すぎるとお腹が張って苦しくなってしまいます。
そこで当院では二酸化炭素を採用しました。二酸化炭素は空気より生体内への吸収が約200倍早く吸収されるので十分な拡張を行ってもお腹が張りにくくなります。 二酸化炭素を使用することで、より苦痛の少ない検査が可能になります。
使用器具の消毒・洗浄
使用機器は感染予防のため、専用機器にて徹底消毒、洗浄をしております。
日帰り大腸ポリープ内視鏡的切除
日帰りで、内視鏡による大腸ポリープの切除を行うことができます。
また、大腸カメラ検査時にポリープの存在が認められた場合、その場でただちに切除いたします。
大腸カメラについて Large Intestine Camera
どのような症状が出た時に大腸検査を受けるべきか?
検査を受けられる方の症状は様々です。
血便が出てしまった場合は消化器官の疾患が考えられます。
原因を特定するため速やかに大腸検査を受けられることをお勧めいたします。
- 排便や腹部に異常がある方
- 便潜血検査で陽性反応が出た方
- 原因不明で体重が減少してきている方
- 最近貧血気味な方
- 血便
血便の原因となる主な疾患
血便の原因となる主な疾患の例として、下記が挙げられます
- 痔核・裂肛
- 大腸ポリープ
- 大腸がん
- 虚血性腸炎
- 炎症性腸炎
- 潰瘍性大腸炎
検査内容・目的
肛門から内視鏡を挿入して大腸(及び小腸の一部)の中を観察します。
大腸粘膜の炎症の程度や出血の様子・潰瘍、ポリープ、癌などの有無を確かめる検査です。
大腸ポリープ、大腸がん癌があった場合その場で電気メスにより切除することが可能です。
大腸内視鏡検査の流れ
大腸内視鏡検査の受け方について、検査前日からの流れを見てみましょう。
※検査手順は施設により若干異なることがあります。
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1 検査前日の注意事項
- 夕食は午後5時頃、消化の良いものを少なめに
- 早めの就寝を心がけましょう
※前日から下剤を飲む場合もあります
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2 検査当日のご自宅での注意事項
- 食事、お茶等の飲み物、たばこ、薬等は禁止
※常備薬を服用されている方は、事前に医師に相談しておきましょう - 大腸をきれいにする下剤を飲み始めます。数回に分けて合計で2リットル程度飲みます
- 何度かトイレに通うと、液体のような便(水様便)になります
- 下剤による前処置が終わった後、指定された時間に医院に行きます
- 着替えやすい服装で出かけましょう
- 食事、お茶等の飲み物、たばこ、薬等は禁止
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3 前処置室での準備
- 検査着に着替え、前処置室で名前を呼ばれるまでお待ちください
- 名前を呼ばれたら、検査室へ移動します
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4 検査室での処置
- 検査台に横になっておなかをラクにします
- 鎮静剤を注射します
- 場合によっては、腸の緊張をやわらげる薬を注射します
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5 内視鏡検査の開始
- 肛門から内視鏡を挿入
- 力を抜いてラクにします
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6 内視鏡検査
- 医師は、モニターに映る腸内を、隅々まで観察します
- 検査は数十分で終了します※検査時間は患者さんごとで多少異なります
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7 検査終了
- 検査が終わったら、横になって少し休みます
- 気分が悪い時や変調のある時は、すぐに医師に伝えましょう
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8 検査結果
身支度を整えたら、撮影した画面を見ながら検査の結果を聞きます
※組織採取を行った場合には、後日検査結果を聞くことがあります。 -
9 検査後の注意事項
- おなかが張ってくるので、オナラをどんどん出してください
- クルマの運転は禁止です(翌日からOK)
- 飲食は1時間後から可能です
- 激しい運動は避けてください
- お風呂はシャワー程度にしましょう
- 便に少量の血が混じる場合があります
※気になる症状がある時は医師に相談しましょう
検査の予約について
内視鏡検査は電話予約を行っておりません。
一度ご来院のうえ受診をしていただき、その際に検査日程を決めております。
※原則即日検査ではございません。予めご了承のほどお願いいたします。
大腸がんについて Colorectal Cancer
大腸がん罹患者は増えている
平成24年厚生労働省人口動態統計では、全癌死のなかで大腸がんは男性で3位、女性で1位です。
大腸ポリープ
大腸ポリープには炎症性などさまざまな分類がありますが、問題になるのは主に腺腫性ポリープです。「大腸がんは腺腫を介して発がんする。」と考えられており、6mm 以上のポリープは治療することが推奨されています。但し、5mm 未満でも癌と見分け難いものは治療するべきとされています。
大腸がんの危険因子
ではどのような人が大腸がんを罹患しやすいのでしょうか
- 年齢50歳以上
- 大腸がんの家族歴(大腸がんを罹患した人・血縁者がいる方)
- 高カロリー摂取・肥満
- 過量のアルコール
- 喫煙
その他、胆のう摘出術後や赤身肉・加工肉などが関連しているのではないかと疑われており調査されています。
大腸がんの抑制因子
逆に大腸がん発生を抑制するものとして確実視されているのは「適度な運動」のみです。
食物繊維・果物・野菜、アスピリンなどが抑制するかもしれないと言われており調査中です。
どのような検査を受けるべきか
まずは便検査(大腸がん検診)
大腸検査の代表である免疫法便検査は簡便なうえ大腸がんに対する感度が非常に良好です。
ただし、10mm 未満の腺腫に対しては3日法で55%、1日法では 11~55%と精度が劣ります。
二次検診
大腸腫瘍の二次検診と言えば内視鏡(大腸カメラ)と注腸造影検査(バリウムを用いたレントゲン検査)が代表です。
最近では大腸カプセル内視鏡や大腸 CT などが保険適応となりました。
大腸内視鏡検査
現在、最も主流の2次検診です。直接病変を確認しさらに生検ができるうえ、施設によっては日帰り・一泊程度で治療までできます。(サイズや性質により待機治療を選択することがあります。)
日帰り大腸ポリープ内視鏡的切除 Polyp
肛門から内視鏡を入れ、大腸ポリープや大腸癌があった場合、その場で電気メスによる切除を行います。
入院の必要がなく、手術が終わったその日にご自宅に帰ることができます。
大腸ポリープ内視鏡的切除の目的
腫瘍性病変(ポリープなど)を内視鏡的に治療する場合、良性腫瘍であれば腫瘍増大に伴う悪性化や出血などの合併症を未然に防ぐ事が主たる目的です。
悪性腫瘍であれば腫瘍の増大を防ぎ早期に治療することにより転移を防ぐ事が目的となります。
ただし日帰りで治療(切除)をする場合最大20mmまでと限られます。
内視鏡的粘膜切除術(EMR)
この方法は主に表面型を呈する大腸腺腫・早期大腸癌に対して用いられる方法です。
病変部の下層にクッションとなる生理食塩水を注入し病変を持ち上げ、投げ縄のような形をした電気メスで切除します。
(ポリープ切除の際に痛みを感じることはありません)
切除した病変部は病理検査に出しますので、2週間後に来院してください。